月刊『国際税務』について

2017年1月号 編集室だより(2017.1.6)

本誌読者の皆様に謹んで新年のお慶びを申し上げます。本年も変わらぬご愛顧の程お願い申し上げます。

国際税務研究会一同

◆新春特集は,平成28年度改正で導入された新移転価格文書化制度につき,国内を代表する実務家の諸先生に文書の提供義務者となる最終親会社の視点でワンポイントアドバイスをいただきました。新制度のもとでは,各国税務当局間での情報共有が強化されることから,グループ企業間での「文書の整合性」もポイントになると思われます。たとえば,日本の最終親会社が作成したグループ内の移転価格設定ポリシーと子会社側で作成した国外関連取引にかかる独立企業間価格の算定方法等に矛盾がある場合など移転価格課税リスクも生じえます。そのため,今後は,最終親会社がグループ全体の移転価格対応を俯瞰的に主導することも求められるでしょう。本稿では,このほかにも,新移転価格文書の作成手順や記載内容・記載範囲,社内体制の構築――等々,15名の先生方にそれぞれ重要と考える論点について記載いただいており,多角的に本制度を検証できる内容となっています。今3月期が最初の対象年度となりますので,ぜひご確認ください(Y.Y)。

◆オランダでは,外国企業からの投資を促進するために,外国からオランダに一定期間駐在する外国人に対して,個人所得税などの優遇措置を手当しています。同措置は,「30%非課税ルーリング」とよばれ,通常の給与やボーナスなど,同措置の適用対象となる所得について,その30%を非課税とする特例です。オランダへの駐在員の派遣を検討している企業にとっては,魅力のある優遇措置と言えます。藤井恵先生の「海外出向者にまつわる税務・給与・社会保険」では,今号からオランダの個人所得税に関するシリーズがスタート。この30%非課税ルーリングなどについても解説していただいていますので,ぜひご一読下さい(A.K)。

◆昨年12月8日,与党の平成29年度税制改正大綱が公表されました。BEPS行動計画を踏まえ税制調査会で議論されてきた外国子会社合算税制(CFC税制)については,現行の「会社単位合算」or「一定所得の部分合算」のハイブリッド型を維持しつつ,新たに「租税負担割合30%未満」のペーパーカンパニーや無形・金融資産等保有会社等について,会社単位の合算課税の対象とする旨が盛り込まれました。現在は合算課税の対象外である「租税負担割合20%以上30%未満」の海外子会社については,今後,改正事項の適用時期(外国子会社の「平成30年4月1日以後開始事業年度」)をにらみつつ,税務の観点からの新たな対応が求められるでしょう(S・O)。

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