月刊『国際税務』について

2016年3月号 編集室だより(2016.3.4)

◆2月の上杉先生の改正消費税セミナー、3月の佐藤正勝先生の国際税務・中級講座には、いずれも多数のお申し込みをいただきありがとうございます。4・5月は3月決算申告対策の実務セミナーとして、佐和周先生による外貨建債券債務の会計&税務入門と、板野佳緒里先生による外国税額控除の申告実務を開催いたします。ご担当各位におかれてはご多忙とは存じますが、万障お繰り合わせのうえお運びいただきたくお願い申し上げます。両セミナーともビギナーからベテランまで、当面の実務にお役立ていただけるものと確信しております(K・M)。

◆消費税軽減税率等を盛り込んだ改正法案が国会で審議入りしました。国際課税関係では、日台租税取決めとBEPS文書化案の実施措置が注目されます。前者は、トピックスでも触れましたが、現行の「国際運輸業相互免除法」を改組・拡充し、汎用性をもたせるかたちで手当されることになっています。法案は「租税条約未締結の外国の居住者等」を対象とし、具体的な対象国は政令で指定することとしています。当面は「台湾」となりますが、これは「日本における台湾居住者への課税」の局面で租税条約に成り代わりワークするもので、「台湾における日本居住者への課税」については、相互主義により台湾国内法で措置される見通しです。台湾の改正動向についても、今後、本誌やセミナー等を通じてお知らせしていく予定です(M・S)。

◆BEPS文書化案に基づく新設事項──「国別報告事項」(CbCR)と「事業概況報告事項」(MF)は、与党改正大綱では「連結総収入金額1,000億円以上」の多国籍企業グループが対象とされます。この点は政令要件となるようです。国内では、おおむね1,000社程度の親会社が該当するものと見られますが、諸外国──OECD非加盟のアジア新興国などでは、自国の国内法により、これらの提出を求める動きもあり、現地のリクエストによっては、1,000億円未満の日本の親会社も、作成&子会社経由での提出を余儀なくされる可能性があります。コンプライアンスコスト&事務負担増等が懸念されるところです。中堅企業にあっても、グローバルなガバナンス、タックスポリシー構築が求められるところです(I・T)。

◆今号の特集では、米国デラウェア州LPSの"法人該当性の有無"が争点の租税事件につき最高裁判決が示されたことを受けて、①本事件の概要、②最高裁における判示事項の要旨、③本判決を踏まえた場合に生じ得る実務上の問題点について解説いただきました。各高裁でも判決が分かれ、その動向が注目されていましたが、最高裁により"米国デラウェア州LPSは法人である"との判決が下されました。外国事業体の法人該当性に一定程度の判断基準が示されたことは大きいのでないでしょうか。特別解説では財務省主税局参事官室にBEPSプロジェクトの各行動計画の概要についてご解説いただきました。本稿では、行動計画1~4までの詳解となりますが、残りの行動計画についても次号以降に掲載予定です。そのほか、帰属主義に係る法人税等取扱いも掲載しております。帰属主義導入に伴う改正事項は原則4月1日から施行となりますので、こちらもぜひご一読ください(Y.Y)。

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