月刊『国際税務』について

2005年12月号 編集室だより(2005.12.5)

◆12月号ということで、租税条約がらみで2005年を振り返ってみます。1月には、新・日米租税条約の源泉徴収以外の条項の適用が開始するとともに、インドとの改正交渉がスタートしました。7月には、イギリスとの締結交渉が基本合意に至り、今号でもお伝えしたとおり、10月末にはインドとの改正交渉も基本合意に至りました。年明けには、署名・発効に向けた動向をお知らせすることになりそうです。交渉中のオランダとの条約も基本合意を控えているものとみられ、匿名組合の分配金の取扱いなどが注目されます(K・M)。

◆今年は定例会に加えて、臨時開催のセミナーにも積極的に取り組んできました。7月には武内良樹・財務省参事官、9月は秋元秀仁・国税庁調査課主査、10月には山川博樹・国税庁相互協議室長による説明会をそれぞれオープン形式で開催。現職担当官のお話を聞く貴重な機会を持つことができました。その間、7~8月にかけては税理士法人トーマツの福島節子先生を講師にお招きし、はじめての試みとなる少人数ゼミナール形式の「移転価格基礎セミナー」(全4回)。押し詰まってからも、11月の平野嘉秋先生による日本版LLPセミナーと12月の宮武敏夫先生による香港子会社のタックスヘイブン税制セミナーには、いずれも多数のご来場・お申し込みをいただきました。年明け以降も、2月には中国セミナーを東京・名古屋・大阪で開催予定のほか、好評の当会定番の実務セミナーが早くも目白押し。ご期待ください(M・S)。

◆民法組合による航空機リース訴訟は一審に続き高裁でも国側敗訴、国側は上告しなかったため判決が確定しました。組合事業を利用した損益通算は、平成17年度改正で規制されましたが、それまでは課税できる旨の税法上の直接の明文規定は存在せず、今回の裁判でも、まさにその点が焦点となっていました。高裁判決では「民法組合という私法上の契約形式の"隠れた意図"を推認して主観的に課税することはできない」旨の判断が示され、結果的に国側はこれを受け入れたかたちとなりました。もとより、いきすぎた祖税回避行為の横行を黙止していては、納税者が望む"適正・公平な課税"など画餅にすぎませんが……。今回の判決は税務行政が強いられるむずかしさ・きびしさを浮き彫りにしています(M・K)。

◆今号では、タックスヘイブン税制の「今そこにあるリスク」を、宮武敏夫先生と品川克己先生──"手練"の2先生にシャープに切り取っていただきました。香港子会社による中国華南地方への来料加工を巡っては、巨額の追徴課税事案が報道される中、目下のところ国際税務フィールドにおける"最大のトピックス"となっている感があります。今回はビジネスサイドからの問題提起となりましたが、課税庁サイドの動向も注視しつつ引き続きこの問題をフォローしていきたいと考えています。・・・・・・さて、本誌も今号が年内最終号。今年もご愛顧を賜りありがとうございました。更なる"サプライズ"をご用意して、新年号でお目にかかることにいたしましょう。少し早いですが──Best Wishes for a New Year!(Y・O)。

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