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非居住者による国内顧客向けインターネット販売でPEを認定~東京地裁

2015.08.19

 米国から輸入した物品をインターネットを通じて日本国内の顧客に販売していた非居住者につき、日本国内の恒久的施設(PE)の有無を巡り争われていた裁判で、東京地方裁判所は「PEを有する」として推計課税を行った原処分を支持する判決を下しています(平成27年5月28日判決・平成24年(行ウ)第152号所得税決定処分等取消請求事件(棄却))。

  問題となっていたのは、原告である非居住者が国内で借り受けていたアパートで、原告は、日米租税条約でPEから除かれている「企業に属する物品又は商品の保管、(中略)引渡しのためにのみ施設を使用すること」(第5条4項(a))に該当する旨主張していました。
 これに対し裁判所は「本件アパート等は、原告が米国に居住している間も、①本件販売事業の商品を保管しておき、②顧客の注文を受けて、個別に商品を梱包した上で顧客向けに発送し、また、③顧客からの返品があった場合には、返品された商品を受け取り、代替商品を発送するなどの業務を行う場所であった」として、「販売事業の全部又は一部を行う一定の場所であることは明らかであり、本件アパート等は、日米租税条約5条1項の規定する「恒久的施設」に該当する」と原告の主張を退けています。

 更に、日米条約の事業所得条項に基づき日本が課税権を有する「PE帰属所得」に関し、原処分庁が本件アパート等を原告と独立の立場にある企業と擬制した上で推計課税を行った点についても「原告は、帳簿書類等の提出を拒絶していたのであるから、擬制企業に配分されるべき所得金額については、実額で計算することはできず、推計の方法(本人比率)によって算出せざるをえない」として適正であるとの判断を示しています。

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