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TH適用除外無申告では実質の判断を待たず合算課税やむなし~最近の裁判例から

2015.07.15

 タックスヘイブン(TH)対策税制の適用除外は、 現行法では「…確定申告書にこれらの規定の適用がある旨を記載した書面を添付し、かつ、その適用があることを明らかにする書類その他の資料を保存している場合に限り、適用する。」(措置法第66条の6⑦)としています。

 適用除外申告を行わなかったことにより合算課税を受けた法人が、その取り消しを求めて争った最近の裁判例では、「確定申告書への適用除外記載書面の添付等が適用除外規定を適用するための要件となるというべきであるところ…(原告は)添付をしていないから、…適用除外要件を満たすかどうかについて判断するまでもなく、本件に適用除外規定を適用することはできない」との判断が示されています(H26.7.16、岡山地裁・確定)。この点は改めて留意したいところです。

 なお平成27年度改正により、適用除外申告又は資料保存が行われていないケースにつき、税務署長が「やむを得ない事情」があると認めた場合、事後的な提出により適用除外とする"宥恕規定"が盛り込まれました(改正措置法第66条の6⑧)。
 同規定はTH子会社の「平成27年4月1日以後開始事業年度」から適用が開始しますが、これは自然災害等、かなり限定的なケースを対象としたものと解すべきで、「ついうっかり」は当然対象外となるので要注意です。

※国際税務研究会セミナー「国内税法の主要制度と租税条約の適用を踏まえた──海外進出企業のための税務リスクマネージメント入門」(講師:井上康一 氏/矢向孝子 氏)より。

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