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代表取締役が全員非居住者でも法人設立が可能に~役員報酬の“二重課税”は?

2015.05.07

法務省は、先に、法人の代表取締役の最低一人は日本居住者であることを求めた設立要件を緩和し、全員が非居住者でも可能とする見解を示しました(3月16日付)。

 従来は、外国法人が日本に子会社を設立し本国居住者(=日本非居住者)の親会社役員等がその役員を兼務するケースでは、日本居住者の代表取締役を最低1名選任するという手法がとられていました。今後は、日本居住者は求められず、代表取締役全員が本国親会社の役員等によることができます。
 その際、日本の子会社から、これらの非居住者役員に役員報酬が支払われると、国内法の定めでは、日本での勤務が行われていなくても法人所在地国である日本で所得税が課されることになります。この点は、OECDモデル条約及び我が国が締結している二国間条約(一部例外あり)も同様となっています。そして、当該役員に対し日本法人から支払われる役員報酬につき、居住地国の現地法で「全世界所得課税」が行われると“二重課税”が発生し、居住地国で法令に基づき外国税額控除を適用することになります。

 ただし、実際には、こうした煩雑さを避けるために、現行でも非居住者役員については、通常、日本法人から役員報酬は支払っていないようです。

※法務省HP「商業登記・株式会社の代表取締役の住所について」

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