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外国子会社株式の評価損計上では「期末の現状」に加え今後の事業計画等も考慮~国税不服審判所裁決

2010.01.18

法人税上、保有する有価証券の評価損計上では、その「事業年度末」において、簿価の50%以上の下落や将来の回復可能性を勘案することとされています(法人税法施行令第68条①二関係)。

この点につき、外国子会社株式の評価損計上を巡り争われた審査請求事件で、国税不服審判所は、先に評価損の計上は認められないとした注目すべき判断を示しています。

審判所は、当事法人の①資本金及び株主の状況、②合算損益計画、③連結キャッシュフロー計画──etc.の関係資料から、「本件においては、本件事業年度中に、請求人の取締役会において外国事業の経営改善計画として本件事業年度及び翌事業年度に同社に追加出資を行うことが決定されていること等からすれば、当該外国事業の経営改善計画も含めて判断することが相当である」と認定。

そのうえで、「当該経営改善計画を実施すれば、同社は単年度ベースで利益が生じ、その資産状態が改善される方向にあった」としました。

結論として「事業年度終了の時までの当該子会社の業況等や既に行われた事実のみで判断するのではなく、既に具体的に実行することが決定されている事業計画等がある場合には、これについても含めて判断するのが相当である」との判断により、評価損計上は認められないとして請求人の主張を棄却しています(平21.4.2裁決・棄却)。

裁決事例集No.77所収

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