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送金が許可されない海外子会社からの「給与負担金」の取扱いは?

2010.05.06

日本の親会社が、50%以上所有する海外子会社(国外関連者)に自社の社員を出向させ、その業務に従事させるケースで、当該社員の給与等を親会社が“肩代わり”しているケースは珍しくないものと思われます。

この場合、その“肩代わり”分を放置しておくと、本来給与を負担すべき海外子会社への寄附金と認定され、その全額が損金不算入とされる公算が高いことから、給与負担相当額として適切に回収する必要があります。

この点を巡り争われた過去の審査請求事件でも、給与負担金については寄附金に該当する旨の判断が国税不服審判所により示されています。

審判所は、
①出向者の給与等人件費を出向元である請求人(内国法人)が負担する合理的な理由はない
②現地事情により送金が許可されない利子・配当等は収益計上を見合わせることができるとした法人税基本通達2-1-31は収益等に関する特例であり給与負担金等については適用がない
③請求人は海外子会社に対する役務提供の対価の支払を免除する旨の社内決定を行っている
──等々から、本件については、寄附金には該当しないとした請求人の主張を退けて原処分を支持しています(平19. 6.21 東裁(法)平18-327)。

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